夜と霧(ヴィクトール・E ・フランクル)
こんばんは。
今日、「夜と霧」という本を読み終わりました。
ロングセラーなので、ご存知の方も多いと思います。みすず書房。
ドイツ語の本来の題名は「心理学者、強制収容所を体験する」という意味なのだそうです。
日本語の題名はイマイチ。そのままの題名にしておけばいいのに・・・失礼ながら、そう思いました。
著者はウィーン生まれ。ユダヤ人であるという理由で、アウシュビッツの強制収容所に送られ。
その後、他の支所に送られて終戦を迎え。家族の中では彼だけが生き延びたという。
超・悲惨な体験が、精神医学者の視点から分析されているのです。
文章はすごく重いです。元々のドイツ語の雰囲気を忠実に残しているものと思われます。
極めて大人向き。
後半の部分の文章に、特に圧倒されました。
「生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、
生きることが各人に課す課題を果たす義務、
時事刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。」
大切なのは「今」ということなのでしょう。
この本、以前から、勝間和代さんの本やら、ジェームス・スキナーさんのセミナーなどで
紹介されていたので、「読まねば」と思いつつ、億劫で読んでなかったのです。
ジェームス・スキナーさん、著者のヴィクトール・E・フランクル博士に生前お会いしなかったことを、
「しなくて後悔したこと」の事例として、講演でしょっちゅう紹介しています。
さすがにジェームスさんの、この間の「7つの習慣」セミナーでも、またもや出てきていた上に、
たまたま今週、知人の間で(ちょっぴり口論みたいになった時に)この本のことが話題にのぼりまして。
人生やライフワークについて改めて考えてみたいので、読むことにしましたよ。
やっぱり重い話です。
私がこれ以上、下手な解説するといけないので、控えます。
人間の尊厳とか生きる意味について考えたい人は、ご一読を。
=ジャスミン=
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コメント
お久しぶりです♪
「夜と霧」読まれたのですね.
私は高校1年生のころ,倫理の先生から課題図書として指定され,夏休みに云々唸りながら鑑賞文
を書きました。
そのころは重さに圧迫され、最後まで読めず、というか・・・最初の写真で吐き気?というか情報の多さにうんざりして投げ出してしまいました。
要約だけでなんとか課題を終わらせ、みなかったことにしたかったっていう感じです。
最近、もう1度、読み起こしました。
というのは、妹が、今まで良かった映画について「夜と霧」を挙げていたのです。
映画と本の夜と霧は違います。
でも、なぜ同じタイトルをつけたかは、共通しています。
それは、地理的な状況や政治的環境、時代的なものかもしれません。
もしくは、伝えたっかった根本的な部分は共通かもしれません。
でも、最近読み起こして思ったのは、実は本の「夜と霧」と映画は、最後に希望があった否かの違いのように思えます。
そして、根本的な反省と後悔が。。。って私が特に特記しなくても感じられたから重いのでしょうね。
ただ残虐で悲惨な状態って世の中見渡せば色々あると思います。
そういう生々しさを伝える文章や映像は限りないと思います。
でも、そこで、希望を実際に体験しながら伝えれ、何よりも自分自身を省み、新たな世界へつなげることができた著者は、ただの批判家ではなく素敵だなぁと思いました。
って、長々すみません。。。
でも、この本、絶版って聞いて、さびしく思います。
投稿: heuruese(へれ) | 2012年8月26日 (日) 20時51分
へれさん、深い感想をありがとうございます。高校生でこれ読むのは、ちょっと大変そうです。
知人に「旧版と新版の両方が本屋に並んでいるよ」と教えていただきました。
へれさんのお読みになられたのは、たぶん旧版の方ですね。元の旧版の方をよしとする方も結構いらっしゃるような感じなのだと拝見します。
投稿: Jasmine | 2012年8月26日 (日) 20時58分