フィレンツェのしっぺ返し(その3)
私は、ジェームスさんの災難を見て思った。
言霊ってあるでしょ。言うとその通りになるパワーがあるっていう。
あまりマイナスの言葉を言ってはいけません。
フィレンツェは花の都。その都のことを悪くいうもんだから。
都のパワーだか、神様だかに仕返し。つまり、「しっぺ返し」を受けたんだ。きっと。
私の周りの人達は、「フィレンツェの街の神様は、きっと女なんじゃないの?」と、言った。
写真は、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会。
駅の前にあり、レストランにはこの教会の前を通って行きました。
その日の夕食は、とても美味しかった。
La Carabaccia というお店でした。
フィレンツェ名物のビフテキ、リゾット、パスタ・・・そしてドルチェ。
スタッフのhironoさんや、Tちゃんが、年男のジェームスさんのために「48」のキャンドルを
用意していて。講演用に、きれいなサーモンピンクの蝶ネクタイをプレゼント。
(シャンパン色に近い、絶妙な色合いでした。)
さて、素敵なご飯の帰り道。
無駄が嫌いなジェームス・スキナーさん。帰り道は「ささっ」と帰ります。
帰り道で、スタッフの男性Dさんと、ジェラートをゲット。
なんでも、2年前のツールド・ヨーロッパ5000の際は、ジェラートを食べずに
我慢していたんだそうで。(血糖値が食後に下がると、走るのに支障が出るからだ)
今回は、「ジェラートを毎日食べてやる!」と決めていたんだそうです。
「よく、あの過酷な熱いツールの中、冷たいジェラートを我慢していたよなあ」と、感心します。
すごい自制心だ。
周りの人も当時、砂糖を一切とらないジェームスさんに感心&尊敬していたのだそうです。
だから今回は、「ジェラってやるぜ、ベイビー!」な感じに、たしかに毎日食べていらっしゃいました。
それで、ジェームスさん、チョコレートのジェラートを食べながら歩いていらっしゃったのです。
道は石畳で、歩道の上も石畳。
そこで歩道から降りるときに、少しそこがくぼんではいたのですが。
・・・「ごすっ」と、にぶい音がして、ジェームスさんの右足が、ふたたび変な感じに曲がった。
何だかすごくってですね・・・見ているほうも痛いくらい。
「ぐきっ」て音が聞こえてきそう・・・
涙が出そうなくらい、痛かったと思うんですが。ひたすら耐えるジェームスさん。
・・・あっちゃ〜
右足が既に捻挫していたので、かばった格好になって、へんな感じに足が着地したんでしょう。
そうでなければ、運動が得意なジェームスさんに起こらない事態です。
同じ右足に2度捻挫。ひどすぎる。
あまりの事態に話しかけることもできず。
無言で、二人してホテルに早足で戻ったのです。
痛いから、早く着きたいだろうなって・・・他の人達はゆっくり歩いているから、後方にいらっしゃる。
ホテルに着いたら、ジェームスさんはすぐに2階の部屋に上がってゆかれましたよ。
後でその足の写真を見せてもらったら、象の足のように、すごい内出血になっていました。
(その4に続く)
=ジャスミン=
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